イギリスのEU離脱でファッション業界が直面する危機

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イギリスがEUを離脱して2ヶ月になりますが、EU離脱でかえってマイナスになった業界もあるようです。その一例が、ファッション業界です。英国のファッション業界の著名人400人が、ボリス・ジョンソン首相に宛てて、EUの新しい貿易規制によって業界が直面する脅威について警告する手紙を出しました。

ファッション分野の市場規模は350億ドル、従業員数は約100万人と言われています。すでに一部のファッション企業は、操業停止を恐れEU諸国に移転し始めています。当初、貿易協定がまとまったときには、将来的に摩擦のない貿易を実現するという公約をしていましたが、その公約はまだ実現される見込みはありません。

特にモデルとして活動していると、多くのプロジェクトでEU内を移動しなければならず、時には急に移動しなければならない時もありました。EUの新しい貿易協定により、多くの人にとってそれが困難になるかもしれません。Brexitの生みの親であるデビッド・キャメロン元首相の妻であるサマンサ・キャメロン氏はイギリスのEU離脱後の貿易は「挑戦的で難しい」と考えています。

生き残りの危機に直面しているのは、ファッション業界だけではありません。音楽、自動車、映画業界なども危機に直面しています。しかし、首相宛ての手紙には、ファッション産業は他の産業よりも国のGDPに貢献していると書かれています。

イギリス政府は、EU協議を続ける中で、ファッション業界と協力していると言われています。EU離脱後の影響を緩和するために、数百万ドルを投じて税関仲介部門を拡大しています。